子供とお出かけ 岡山の公園&遊び場
娘ふたりと岡山近辺の公園や遊び場を制覇するのが夢…。時々、趣味のへたっぴ写真が混ざってます。
奈義町現代美術館
- Posted at 2011.07.22
- lお出かけ(県北)
以前からずっと興味があった奈義町現代美術館を訪ねました。
荒川修作+マドリン・ギンズ、岡崎和郎、宮脇愛子という4人の芸術家による巨大作品と建物とが一体化した美術館。
と公式HPの文言を拝借してみましたが、現代アートは門外漢。
でも、この外観とキレイな空気に触れると、心が踊ってきます。
ナギモカのロゴが出迎えてくれるエントランス。 MOCA(モカ)はMuseum Of Contemporary Artの頭文字をとったもの。
扉をくぐると、外壁の黒タイルがそのまま建物の中まで延びています。
今度は日本語での案内。 フォントのチョイスが当然ですが、オシャレです。
入口をくぐってすぐに出会う空間。 受付前のモラトリアムなホールです。
さて、館内を巡りましょう。
「大地」の部屋≪うつろひ-a moment of movement≫
さんさんと降り注ぐ陽光。しなやかなステンレスのワイヤー。たたえられた水。
太陽の傾きに合わせ、表情は刻一刻とうつろいます。
壁一面に配された木のベンチに腰をかけ、空間をゆっくりと鑑賞。
コンクリートの天井部に、水のゆらめきが反射しています。
さきほどの場所から、ガラス一枚を隔てたスペース。
ステンレスワイヤーと敷き詰められた石の無機質な空間に、自然光がグラデーションになって差し込みます。
明から暗へ。 うつろいの瞬間でしょうか。
お次は、
「月」の部屋≪HISASHI-補遺するもの≫。
三日月のカタチをした、心安らぐ空間。
壁に取り付けられた「ひさし」は、外界を遮り静謐の時をもたらす役目を果たしているのでしょうか。
部屋の両端にある窓。絶妙に計算された光の採り込みによって、柔らかな空気を演出しています。
「太陽」の部屋前室。
壁の上下からまどろむ間接照明と幾何学的な文様。 傾いた黒い円筒は実は人一人やっと通れる階段。
アンバランスな組み合わせから生まれる奇妙な調和は、不思議な安心感すらもたらしてくれます。
「太陽」の部屋 ≪遍在の場・奈義の龍安寺・建築的身体≫。
京都・龍安寺の有名な枯山水の方丈石庭が両端を囲む、円形の空間。
天井と床には、鉄棒やシーソーが置かれ、校庭さながら。
新旧の庭という概念が360度取り囲み、時空のゆがみすら感じられてきます。
偏在の場とは、その心の偏りを表しているのだろうか。
龍安寺を訪れた時、この石庭は「宇宙との対話」をする場所だと書いてあった記憶があります。
「太陽」はその象徴として、名づけられたのでしょうか。
美術館は、以上でおしまい。
現代美術というのもがなんたるかは、今ひとつ分からずじまい。
でも、空間を訪れているだけで、洗練された気分になるのは事実。 それでいいのかも。
いつもは公園ばっかりなので、こんな場所もたまにはいいですね。
さて、この日ギャラリーでは、「原遊展」というイベントが開催されていましたが、
その方の書かれた作品で「時間差レター」という面白い試みが開催されていました。
3枚のハガキは、「那岐山の雪がとけたら」「奈義MOCAの誕生日に」「原さんが四葉のクローバ見つけたら」
それぞれ宛先へ届くという仕組み。
1枚50円だったので、妻と子供達で購入して、お手紙を書きました。
選んだのは、「那岐山の雪がとけたら」と「奈義MOCAの誕生日」。
どちらも、2012年の4月の話。 そこまで、このことを覚えているかな?
こちらのポストへ投函します。
美術館と同じ建物の中に、奈義町立図書館があります。
入場無料。 現代美術館と足並みをそろえた、個性的な空間です。
約70,000冊を誇る蔵書。 子供向けの本もたくさんありました。 絵本を読み漁る娘達。
天井中央の天窓。 自宅の天井も、こんな風にしてみたいものです。
「太陽」の部屋の外観。 バックに雄大な那岐山がそびえます。
芝生は本当にきれいに手入れされています。
たまには、記念撮影を。 最近、この手の写真には滅多に応じてくれません。
美術館前の道。 きれいな直線が山へ向かって伸びていきます。
文化の中心を担うロード。 周辺の景観が美しいのはもちろんですが、電線がないことが何より引き立てています。
電線が地中に埋め込まれるだけで、日本の景色はどれほど変わるでしょうか。
牧歌的な田園風景も、あれがあるだけで台無しなことも少なくない。
あっ、文句オヤジになってますね。 慎みます。
3連休の中日でも、来館者はボチボチでしたが、モード系の若者や、ハイソな中年夫婦などが多かった気がします。
まあ、小さい子供を連れてくるところではあまりないかもしれませんね(汗)。
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岡山県勝田郡奈義町豊沢441
観覧料金:小学・中学生300円、高校生500円、一般700円
なぎビカリアミュージアムとの共通券は小学・中学生300円、高校生600円、一般800円
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